透明日記@99℃

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呪術廻戦13〜23巻を一気読みした

せっかく一気読みしたのだから、ぼんやりと思ったことについて早速記していきたい。

「熱は熱いうちに?」

 

まず、読んでる最中に気になったのはHUNTER×HUNTERNARUTOBLEACHの影響だ。

特に、戦闘におけるルールや戦法の大枠はHUNTER×HUNTERからきているとみて間違いない。

例えば、戦闘中の人物同士が互いに自身の能力の開示を行う。という、読者にフレンドリーだがある種不自然にも映る構図である。

能力バトルにおいて情報とは生死を分けるものである。自分の能力を知られれば対策されてしまうし、逆に初見の相手でもあらかじめ能力を知っていれば攻略法を閃ける可能性もある。

だから、情報はできるだけ秘匿するのが当然といえば当然なのだ。では、なぜ彼らは自ら能力の内容を公開するのか。

それは呪術廻戦の作中の、自ら不利な状況を作ることで逆に有利な状況に持ち込めるという、HUNTER×HUNTERの念能力と同じ原則の中にあると私は睨んでいる。

この原則はいわば発明である。エンタメ的な不自然さに理由をつけることができるからだ。

もちろん、こんな原理など無しになんとなくやっている。でもよかったとは思う。作品自体はファンタジーだしSFのように厳密な自然さを求める人はさほど多くないだろう。

だが、あえてそれをやっているのだ。

読者も納得することで臨場感と一体感を味わい、急にファンタジー世界の登場人物に現実感が出始める。そういった技法だろう。

 

そこまでする両作品には「その世界の登場人物だったら普通これはしないよね」という冷めた目線への対抗意識が見え隠れするように見えるのは私だけだろうか。

いずれにしても、ファンタジーだから、お約束だから、という作品外の論理で片付けずに原理を説明するのは、

調べれば真実らしきものに5秒で辿り着ける現代のネット社会だから生まれたものだし、SNS全盛のと相性がいい作品だと思う。