キングコング対ゴジラ
コメディバトル?
感想
終始コメディチックなのはなんでだろう。
あとタイトル上キングコングが先になっているのが微妙に気になる。話の本筋にからんでくるのはキングコングで、ゴジラはいつも通り暴れてるだけだから?
もうここまでくると、かつて東京湾と大阪湾で大暴れしたゴジラもすっかりキャラクター化して、巨大生物らしいある種の畏怖と恐怖は薄れてしまった。
これからしばらくはジェイソン対フレディみたいな、あいつとこいつはどっちが強い?
みたいなVS映画がしばらく続くらしい。
冒頭で「北極の氷が解けて……」みたいな話をしていたけれども、2023年現在まで60年この調子なら特に問題はないんじゃないの? とか思ってしまった。
今作もまた、人類の環境汚染による問題が目に見えた形で人類に襲い掛かってくるという構造かなと思った。というか、基本的に多分そういう構造。
そう考えると、この時代の関心事は地球温暖化問題だったのかもしれない。
コメディ要素
未開の原住民が実は英語っぽい言語を話しているところは少し面白かった。
しかし、原住民相手にトランジスタラジオを取り出してコミュニケーションを取ろうとするあたり、この時代の日本人は自国製品への信頼が厚かったんだろうなと思う。
中盤の巨大タコが暴れるシーンが明らかにミズダコ笑
怪獣の恐ろしさがメインの作品ではないせいか、ゴジラとキングコングのバトルシーンがコミカルに映ってちょっとかわいい。
石をポコポコ投げつけて喜んでるコングとか、尻尾でバシバシ叩くゴジラとか。
カラー化されて、炎の色合いにかなりのリアリティが出てきたのはすごく良かったけれども、ゴジラに蹂躙される建物のセットや人の合成については前作・前前作に比べるとジオラマ合成感が出ていた。まだカラーにCG技術が追いついていない?
それとも予算の問題?
しかし、舞台は北極と太平洋に浮かぶ絶海の孤島か。
この時代はまだ、未知なる世界に夢と希望があったんだな……そう考えると少しうらやましい。
気になったところ
・ひょっとしてこの作品の100万ボルト作戦がヤシマ作戦の構想に繋がってる?
・あとアメリカではエンパイアステートビルに登ったキングコングだけど、日本だと国会議事堂なのね。
・古い順にみていたから突然カラーになってびっくりした。